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DXの取り組みDX initiatives
DXの取り組みと当社ビジョン
当社は創業以来、エレクトロニクス、デジタル、ソフトウェアなどに関わる商材及び関連テクノロジーとともに、「アイデアとソリューションを提供するエレクトロニクスの総合商社として、お客様の課題を解決し、継続的な満足を提供し続ける企業であること」を目指しています。
環境変化における当社の認識
現在、AI、IoT、クラウド、XR、ブロックチェーン、ロボティクスなどのデジタル技術の活用が広がり、社会経済活動や当社を取り巻くビジネス環境において、非連続的な変化が起こっています。こうした変化の中で、当社グループの社名に込めた「産業」の「特定の事業に限定せず、あらゆる分野にも対応し、挑戦する」という意味は、ますます重要になっていると認識しています。このような環境下において、ミタチ産業グループは、半世紀にわたりエレクトロニクス分野における事業を展開してきました。今後も、デジタル技術を柔軟かつ積極的に取り入れ、経営理念である「創造的革新」の実現を目指してまいります。また、当社の創業精神である「お客様の困っていることを解決する」という姿勢のもと、IoTシステムの開発・販売をはじめ、コーポレートサイトやEコマースなどのデジタルチャネルの拡充とリアルチャネルとの融合を推進しています。さらに、新たなソリューションの創出にも取り組み、モノの販売に加えて、「コト(体験や価値など)」を提供するビジネスモデルの構築を目指してまいります。

DX推進の方針/トップメッセージ
ビジネス環境の変化や新たな機会を的確にとらえ、当社グループの付加価値を持続的に向上させるため、グループのDX戦略方針を以下のとし、DXの推進と実行に取り組んでまいります。
DX戦略方針:お客様の困りごとの解決を起点とし、リアルのサービス力とAI、クラウド、ビッグデータ、アナリティクス、ソーシャルなどのデジタル技術を複合的に活用することで、新たな製品・サービスを創出し、ミタチ産業グループの競争優位性を確立するとともに、業務・組織・プロセス・企業文化の変革を実現する。
2021年5月には、お客様の利便性向上とチャネルの拡大を目的として、自社ECサイト「MITACHI Web Store(ミタチ産業ECサイト)」を開設しました。2024年3月にはコーポレートサイトをリニューアルし、新製品やサービスの情報提供、お客様の課題に応じたソリューションの提案、ステークホルダーに向けた当社の紹介コンテンツなど、機能と内容の拡充を図っています。
また、新規商材の創出にも取り組んでおり、2022年8月には自社オリジナル製品である、アルコールチェッククラウドサービス「アルポーター」の販売を開始しました。これにより、従来手書きで行っていたチェック情報の記録・管理をデジタル化し、利用者の負担軽減と、アルコール検知時の管理者への自動アラーム通知機能によって、飲酒運転の抑止にも貢献しています。2023年には、積雪深をリアルタイムかつ高精度に測定し、スマートフォンやパソコンから遠隔監視できる「SnowPalette」の販売を開始し、自治体の除雪課題の解決にも貢献しています。2025年には、熱中症の危険がある作業員の安全を守る遠隔見守りシステム「ガーディアン™」を発売しました。リストバンド型センサーを活用し、温度・湿度・脈拍などをクラウドで管理。異常時にはアラートを通知し、熱中症の予防管理を支援しています。今後も、当社の創業精神である「お客様の困っていることを解決する」という姿勢のもと、DXに取り組んでまいります。
代表取締役社長 橘 和博
DX認定事業者に認定

当社は、経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定事業者」の認定を2025年6月1日に更新しました。当社は2023年に「DX認定事業者」として初めて認定され、審査を経て更新認定に至りました。
DX認定制度は、デジタル技術による社会変革に対して経営者に求められる事項を取りまとめた「デジタルガバナンス・コード」に対応し、DX推進の準備が整っていると認められた企業を国が認定する制度です。
MDX2027(Mitachi Digital Transformation 2027)について
MDX2027は、DX推進オーナーである代表取締役社長のもと、ミタチ産業グループの経営理念の一つである「創造的革新」の実現に向けた取り組みです。ITシステムやデジタル技術を事業活動に積極的に取り入れるとともに、既存資産の整備を進め、「お客様の困っていることを解決する」ための付加価値の創造と、中期的な競争優位性の確立を目指してまいります。
前回の中期DX推進計画「MDX2025(2023年6月~2025年5月)」の成果や、継続的な課題への対応、変化する機会への適応を踏まえ、各種施策を策定しています。各施策にはマイルストーン、KPI、KGIを設定し、取締役会などの経営会議や、各戦略施策の推進グループにおいて定期的に進捗を共有し、課題を解決しながら、目標達成に向けた活動を着実に進めてまいります。
DX施策
■AI活用型業務改革
生成AIの活用を通じて、業務効率および生産性の向上を推進していきます。AIエージェントによる作業の自動化や、業務プロセスの最適化を図ることで、より高付加価値な業務体制の構築と、競争力の強化を目指していきます。
・取り組み事例
- 社内資料や配信用コンテンツの作成、データ分析、文章チェック、検索・応答などの業務において、生成AIを活用しています。これにより、作業時間の短縮や品質の向上を実現し、創造的な業務に集中できる環境づくりを進めていきます。
■新たな収益事業の創出
ミタチ産業グループは、「お客様の困っていることを解決する」という創業精神を軸に、得意とするエレクトロニクス技術を活かし、IoT機器やシステムなどのプロダクトを通じて、デジタル技術を活用した商品・サービスの拡充に取り組んでいます。社会インフラに関わる課題解決に貢献すべく、当社が保有する技術力に加え、外部パートナーとの共創を推進しています。これにより、新たな価値の創造を実現し、持続可能な社会の実現と当社の中長期的な成長につなげてまいります。
・取り組み事例
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アルポーター - 当社のクラウド管理システム・スマートフォンアプリにより、運転前後のアルコールチェック結果を従来の手書き管理からデジタル化し、運転者と安全運転管理者の負担を軽減しています。また、アルコールが検知された場合には、管理者へ自動でアラーム通知が送信される仕組みを導入することで、飲酒運転の抑制にも貢献していきます。
■CRM(Customer Relationship Management)
自社のコーポレートサイトおよびECサイト「MITACHI Web Store(ミタチ産業ECサイト)」を中心に、デジタルとリアルのサービスを融合したオムニチャネル化を推進してまいります。これまで当社のリアルなサービスだけでは実現が難しかった、時間や場所にとらわれない製品の紹介や比較・選定の支援、販売、関連情報の提供などを、デジタルチャネルの活用により可能にし、お客様の利便向上を図っていきます。また、オムニチャネルでのお客様へのアプローチの強化や、フォローアップの最適化を通じ、お客様の満足度と対応力の向上を目指していきます。
・取り組み事例
- 2024年3月にコーポレートサイトをリニューアルし、新製品やサービス情報、提案コンテンツを充実させ、課題別検索機能などを追加いたしました。また、オリジナルECサイト「MITACHI Web Store」では、製品販売に加え、技術情報の提供も行っています。
■システム基盤強化
ミタチ産業グループは、長期的な戦略に基づき、基幹システムや通信環境の整備・刷新を進めてまいります。点在するデータの集約と可視化により、データドリブンな業務効率化を図るとともに、迅速な意思決定の実現を促進してまいります。
■セキュリティ強化
不測のセキュリティインシデントが起こり得る現代の事業環境において、組織的な取り組みによりセキュリティリスクを明確化し、適切な対策を講じていくとともに、技術的な手段を活用してサイバーセキュリティ対策を強化していきます。これらの対策を通じて、情報資産の保護、事業の継続性の確保、そしてステークホルダーからの信頼の維持を目指しています。
・取り組み事例
- 全従業員を対象に、オンラインによる情報セキュリティ教育および理解度テストを定期的に実施し、セキュリティ意識とリテラシーの向上、ならびにルール遵守の徹底に努めています。
- セキュリティの強化を目的として、全従業員を対象に実践的な訓練を実施し、インシデント対応力と危機意識の向上を図っています。
- 定期的にセキュリティアセスメントを実施し、自社が抱えるセキュリティリスクを可視化したうえで、必要な対策を検討・実施することで、継続的なセキュリティレベルの向上に取り組んでいます。
■タレントマネジメント
組織全体のパフォーマンス向上を目的として、タレントデータの集積と可視化を進めています。従業員が保有するスキルや、現在・過去の実績、評価、成長機会の計画などに将来視点でデータを活用することで、一人ひとりがより高いパフォーマンスを発揮できる環境を構築していきます。また、効率的な研修運営を実現し、時間や場所にとらわれない学習機会の提供を継続することで、従業員のスキル向上と専門知識の標準化を図ってまいります。
・取り組み事例
- タレントデータの集積により、スキルセットを活かした配置検討や、エンゲージメントサーベイ・パルスサーベイのデータ可視化などにより、人財と組織のパフォーマンス向上を図ってまいります。

DXの推進体制と環境整備
ミタチ産業グループのDX推進に向けて、代表取締役社長・橘和博を推進オーナーとし、中期DX計画「MDX2027(Mitachi Digital Transformation 2027)」を制定しました。この計画のもと、デジタルチャネルの企画・整備・推進を担う「デジタル推進室」や、システムおよびセキュリティ基盤の企画・整備を担う「情報システム課」など、各部門が連携しながら、デジタル・トランスフォーメーションを推進しています。
DX推進オーナーのもと、コーポレートサイトやECサイトなどのデジタルコンテンツの拡充、生成AIやRPAなどを利用した業務改善に向けた人員体制の強化を図っています。また、セキュリティアセスメントによる課題の把握と対策、セキュリティ教育や訓練による意識・リテラシーの向上にも取り組んでおります。さらに、デジタルツールの利点を最大限に活かすため、モバイル端末の貸与、クラウドサービスの活用、グループウェアやデジタルコミュニケーションツールの積極的な導入と活用を進めていきます。