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自動車向け世界最薄0.18mmのLW逆転低ESLチップ積層セラミックコンデンサ(1.0μF)を量産開始 ~プロセッサパッケージの小型化や高周波化が進む回路の設計に貢献~

株式会社村田製作所

2023/10/26

株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、自動車のECU(電子制御ユニット)内などで使われるプロセッサ向けに、世界最小※1(0.5mm×1.0mm)かつ最薄※2のLW逆転低ESLチップ積層セラミックコンデンサ※3「LLC15SD70E105ME01」(以下、「当製品」)を開発し、9月より量産を開始しました。

  • ※1当社調べ。2023年10月25日時点。
  • ※2T寸法規格値:0.16 ± 0.02 mm(厚みは最大0.18 mm)。
  • ※3一般的な積層セラミックコンデンサとは違い、チップの短手方向両端に外部電極を形成し、電極間距離を短くし電極幅を広げることで低ESL化を実現するコンデンサ。

近年、ADAS(先進運転支援システム)や自動運転の進展にともない、自動車1台に搭載されるプロセッサ数が増加し、これらが正しく作動するための積層セラミックコンデンサの搭載数も増えています。こうした動きにともない、自動車向けの積層セラミックコンデンサは、面積削減および信頼性向上を図るため、小型大容量化および低ESL※4化による高周波特性向上のニーズが高まっています。

  • ※4ESL(Equivalent Series Inductance):等価直列インダクタンス。ESLは高周波におけるコンデンサのインピーダンスの主成分であり、コンデンサのESLを低くすることで、電子回路の高周波特性向上に貢献する。

当社は、独自のセラミックおよび電極材料の微粒化・均一化による薄層成形技術と高精度積層技術を用いることで、0.5mm×1.0mmサイズのLW逆転低ESLチップ積層セラミックコンデンサとして世界初・最薄の0.18mm(最大値)で1.0uFの容量を実現しました。既存品に比べて薄型化を実現したことからプロセッサパッケージ裏面とメイン基板のより狭い空間に直接実装が可能なため、プロセッサパッケージのさらなる小型化にも貢献します。また、コンデンサをプロセッサパッケージの裏面に実装することによりコンデンサとプロセッサダイの距離が従来の側面配置より近くなるため、さらなる低インピーダンス化が可能となり、より高周波特性に優れた回路設計を組むことができます。

一般的な積層セラミックコンデンサ(左)とLW逆転コンデンサ(右)のしくみ

プロセッサパッケージ裏面への実装のイメージ

当社は、今後も市場ニーズに対応した製品の開発・ラインアップ拡充に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。

主な仕様

製品名 LLC15SD70E105ME01
サイズ(L×W×T) 0.5×1.0mm×0.16mm
T寸法規格値:0.16± 0.02 mm(厚みは最大0.18 mm)
静電容量 1.0μF
静電容量許容差 ±20%
使用温度範囲 -55°C~125°C
定格電圧 2.5Vdc
その他 AEC-Q200※5準拠
  • ※5Automobile Electronics Council(車載電子部品評議会)が定める受動部品(コンデンサ・インダクタ等)向けの業界標準。

製品サイト

当製品の詳細は、LW逆転低ESLチップ積層セラミックコンデンサ「LLC15SD70E105ME01」をご覧ください。
LLCシリーズについての詳細は、こちらをご覧ください。


半導体・電子部品に関するお問い合わせ:

  TEL:052-332-2500

お問い合わせ

この情報は、株式会社村田製作所のホームページに基づいて掲載しており、最新の情報は下記URLからご確認ください。
https://www.murata.com/ja-jp/news/capacitor/ceramiccapacitor/2023/1026