株式会社村田製作所
<新製品ニュース>
村田製作所 世界初、XBAR技術を用いた高周波フィルタを商品化~3GHz以上の高周波数帯における高減衰かつ低損失な信号検出を実現~
株式会社村田製作所
村田製作所は2025年7月、世界初の高周波XBARフィルターの量産出荷を開始しました。5G、Wi-Fi 6E/7、将来の6G対応を見据えた製品で、広帯域・低損失・高減衰特性を実現。XBAR技術により3GHz超の高周波干渉を効果的に除去し、スマートフォンやIoT機器の高性能・省電力化に貢献します。(ミタチ産業要約)
世界初、XBAR技術を用いた高周波フィルタを商品化
~3GHz以上の高周波数帯における高減衰かつ低損失な信号検出を実現~
- 弾性波デバイス
2025/07/08
株式会社村田製作所
代表取締役社長 中島 規巨
主な特長
- 世界初のXBAR技術を用いた高周波フィルタ製品
- 3GHz以上の高周波数帯において、低損失・高減衰・広帯域を実現
- 当社SAWフィルタの技術を活かした、高い品質と価格競争力の両立
株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、世界で初めて※1XBAR技術※2を用いた高周波フィルタ(以下、「当製品」)の量産出荷を開始しました。当製品は、2022年に買収したResonant Inc.のXBAR技術と当社のフィルタ技術を融合して開発したものであり、3GHz以上の高周波数帯において、周辺周波数※3の不要な信号を取り除き、必要な信号を低損失で検出することが可能です。
- ※1当社調べ。2025年7月7日時点。
- ※2XBAR技術: 櫛型電極と圧電単結晶薄膜を活用してバルク波を励振させる当社独自のフィルタ技術。
- ※3周辺周波数: 特定の通信規格において使用しない周波数帯のこと。
近年、5Gや6Gなどの移動通信システム、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7といった無線LAN規格では、通信の超高速化・大容量化のニーズが一層高まっています。これらの通信規格に利用される3GHz以上の高周波数帯において、これまでは必要な周波数の信号を取り出すためにLTCCフィルタやBAWフィルタを用いることが一般的でした。しかしながら、LTCCフィルタや従来のBAWフィルタは高周波数帯において減衰量が十分でなく、ノイズの原因となる周辺周波数の不要な信号も通してしまう課題がありました。
2022年に買収したResonant Inc.のXBAR技術と当社の保有技術を融合して開発した当製品は、3GHz以上の高周波数帯においても高い減衰量を実現し、ノイズの発生を抑制することが可能です。同時に、高周波数帯の通信で求められる低損失・広帯域の両立も実現しているため、当製品を使用することで、超高速・大容量の高品質な通信に貢献します。
XBARは、6Gの10GHz以上の超高周波数帯でも高い減衰量および低損失・広帯域を実現可能な技術であり、当社は今後も市場のニーズに応じた高周波フィルタ部品の開発に取り組み、無線通信技術の高性能化・高機能化に貢献していきます。
主な特長
- 世界初のXBAR技術を用いた高周波フィルタ製品
- 3GHz以上の高周波数帯において、低損失・高減衰・広帯域を実現
- 当社SAWフィルタ技術を活かした、高い品質と価格競争力の両立
通過帯域 | 5150 - 7125MHz |
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挿入損失 | 2.2dB typ. |
減衰 | 11dB typ. @4800 - 5000MHz 28dB typ. @3300 - 4800MHz 27dB typ. @7737 - 8237MHz 26dB typ. @10300 - 14250MHz |
反射損失 | 17dB typ. |
量産拠点
当社国内生産拠点
主な用途
スマートフォン、ウェアラブル機器、ノートPC、ゲートウェイなど無線機能を搭載した機器
ムラタについて
村田製作所はセラミックスをベースとした電子部品の開発・生産・販売を行っている世界的な総合電子部品メーカーです。独自に開発、蓄積している材料開発、プロセス開発、商品設計、生産技術、それらをサポートするソフトウェアや分析・評価などの技術基盤で独創的な製品を創出し、エレクトロニクス社会の発展に貢献していきます。
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