日本電波工業株式会社
<新製品ニュース>
日本電波工業 世界最高水準の高安定TCXO「NT5032SQ」を開発
日本電波工業株式会社
NDKは、5G基地局やデータセンター向けに、-40℃~+105℃動作の高安定TCXO「NT5032SQ」を開発しました。本製品は温度特性±50 ppbを実現し、通信品質の革新へ寄与します。5G普及に伴い基地局間の精密シンクロが重要であり、またデータセンターではリアルタイム処理・高速伝送・高信頼性が求められます。本TCXOは、広温度・低ジッター・低消費電力を備える基準クロックとして、これらのニーズに応える製品です。(ミタチ産業要約)
世界最高水準の高安定TCXO「NT5032SQ」を開発
~5G基地局・データセンター向け、+105℃対応で通信品質を革新~
日本電波工業株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役執行役員社長:加藤啓美)は、5G基地局およびデータセンター向けに、±50 ppbの周波数温度特性と+105℃対応を実現した高安定TCXO「NT5032SQ」を開発しました。
5G通信の急速な普及に伴い、基地局間における高精度な時刻同期は、通信品質の維持に不可欠な要素となっています。加えて、データセンターでは、リアルタイム処理、高速データ転送、システムの高信頼性が求められており、それらを支えるクロック源には周波数安定性の高さ、広温度範囲への対応、低ジッタ・低消費電力といった極めて高い技術的要求に応える必要があります。
「NT5032SQ」は、これらの高度な要求に応えるべく設計された高性能水晶発振器であり、±50 ppbの周波数安定性、高温(最大+105 ℃)対応、業界最高レベルの低消費電力特性を実現しています。また、従来の水晶製品と比較して耐衝撃性・耐振動性に優れ、厳しい環境下でも安定した動作を保証します。
本製品は、次世代通信・社会インフラの基盤を支えるタイミングソリューションとして、通信事業者、クラウドサービスプロバイダー、スマートファクトリーといった先進分野のニーズに応えるソリューションです。
高度なデジタル社会の実現や、カーボンニュートラルに向けた省エネルギー化に対応した、社会的課題の解決に貢献する、次世代インフラを支える製品です。

製品特長
・広温度範囲対応:-40~+105 ℃
・低消費電流:Typ. 7 mA(f0=38.88 MHz)
用途・市場
・5G Radio Unit
・Stratum 3
サンプル・量産時期
本製品の技術的優位性
本製品「NT5032SQ」は、当社独自設計によるフォトリソ加工水晶振動子(水晶片加工技術)を採用することで、ヒステリシス特性を大幅に改善し、±50 ppbの優れた周波数温度特性(-40~+105 ℃) を実現しました。これは、5G基地局やデータセンターなど、過酷な温度環境下でも安定した動作を保証する性能です。
また、通信品質に直結する位相雑音性能においては、水晶原石の育成から一貫生産を行う当社の強みを最大限に活かし、高Q振動子による原発振方式により、-97 dBc/Hz @10 Hz、-144 dBc/Hz@1 kHz,-162 dBc/Hz @100 kHz(f0=38.88 MHz)という業界トップクラスの低位相雑音を達成しています。
これは、PLL回路を用いた一般的なMEMS発振器では困難な領域であり、当社水晶技術の優位性を示すものです。
さらに、これらの高性能を維持しながらも、低消費電力設計を両立しており、システム全体の省電力化にも貢献します。
電気的特性データ
■温度特性(Frequency / Temperature Characteristics)
■位相雑音特性(Phase Noise Characteristic)
製品特性
製品形名 |
NT5032SQ |
製品サイズ |
5.0 x 3.2 x 1.35 mm |
公称周波数範囲 |
10~76.8 MHz |
標準周波数 |
20, 25, 38.88, 40, 48, 50, 54, 56, 76.8 MHz |
出力波形 |
LVCMOS / Clipped Sine |
消費電流 |
Typ. 7 mA(f0=38.88 MHz) |
動作温度範囲 |
-40~+105 ℃ |
周波数温度特性 |
±50 ppb |
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関連リンク
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